私の友人の中にも、還暦を過ぎてから離婚する人が結構います。
人によって個人差はありますが、離婚後、
女性は過去を清算して、今を逞しく生きるのに対して、
男性は過去を引きずって生きる傾向が見られます。
この違いは、どこから来るのでしょうか…。
女性は離婚する理由を明確に持つのに対して、
男性はどうして妻が離婚するのかわからない…
といったところからきているのかもしれませんね。
「子は鎹(かすがい)」という言葉があります。
鎹というのは、留め具のことですね。
子どもが「父親と母親を繋ぐ、留め具」となるのは、子どもが小さい時だけのようです。
子どもが小さい時、夫婦はお互いに背中向きで
その間に子どもを入れて守ります。(←夫・子・妻→)
子どもが十分育ってしまうと、もう子どもを守る必要のない夫婦は、背中合わせから、向かい合います。(夫↔妻)
「ああ、お前はこんな性格だったのか…」
「あなたって、こういう人だったのね…」と、
今までお互いに知らなかった部分に気づきます。
実は、
そこから夫婦の本当の理解が始まるわけで、
今までは夫婦ごっこを演じていたことになるかも…。
ところが、
子育てに疲れてしまったのか、
夫婦ごっこにエネルギーを使い果たしてしまったのか、
夫婦は、一緒に生きることを拒否することがあります。
その結果が、熟年離婚です。
離婚することはマイナスではありませんし、離婚する原因は、夫婦の数ほどあるので、一概に言えませんが…。
子育ての最中から、ある程度お互いを理解し合うことは、必要だったかもしれませんね。
そして、ある程度お互いに耐え忍ぶことも…。
私は妻とトラブルになるたびに、終戦の玉音放送の
「堪え難きを絶え、忍び難きをしのび…」
という言葉を思い出します。
(ちなみに、私は戦後生まれですよー)
考えてみると、夫婦なんて不思議なものです。
赤の他人が四十年も、同じ屋根の下に暮らしているのですから…。
愛情という不安定なものだけでは、そんなに長く暮らせませんよ。
それでは、なんで…?
そう考えると、まったくもって摩訶不思議です。
ああ、やはり、
「堪え難きを絶え、忍び難きをしのび…」
という言葉に尽きるのかな…。
今日は、こんなところで。
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