夫婦という「川」

 
イソップ童話に、 

「うさぎとかめ」という話がありますよね。
 

足の速いウサギと遅いカメが競争して、油断して眠ってしまったウサギが、カメに勝つ話です。

子どもの時に、この話を聞いて、あなたはどう思いましたか?

私は、ウサギ同士(早い者同士)や、カメ同士(遅い者同士)の競争なら意味があるけど、

ウサギとカメの競争自体、意味がないと思いました。
 

私の友達は、カメは眠っているウサギをなぜ起こしてあげないのだろう。

フェアに勝負すべきだ、と言いました。
 

同じ話を聞いても、人の捉え方は様々ですね。

人それぞれ価値観が違うのでしょうかね。
 
 
 

価値観の違いと言えば

夫婦ですね…。

耳が痛い人は飛ばして下さい。

これから結婚する人には、夢を潰すようでゴメンナサイ。

(そういえば、「儚い」とは人の夢と書きますね)
 
 

故 河合隼雄氏の講演会で、こんな話を聞いたことがありました。

ある熟年夫婦が、離婚の相談に見えたそうです。

河合氏は二人の話を聴いた後に、

「夫婦は川のこっち側と、向こう側に立っているようなものです。

でも、その間に網をかければ、たくさんの魚が捕れますよね」

と言ったそうです。
 

つまり、夫婦というのは、同じ所に住んでいるようであっても、価値観が、川のこっち側と向こう側くらい違っているもの。

だけどそれに愚痴を言わず(あるいは、愚痴を言いつつも)手を取り、協力し合えば、2倍の豊かさが手に入る…

ということを、河合氏はおっしゃられたのだと思います。

その後、この夫婦はよりを戻したそうです。
 
 

ところがある日、別の熟年夫婦が、離婚の相談にやってきました。

河合氏は二人の話を聴いた後に、また川の両岸に立つ夫婦の話をしました。

すると、奥さんが

「先生、川に網はかけられません」

と言いました。
 

「どうして?」と、河合氏が奥さんに聞くと、

「だって、私が立っている川と、主人が立っている川は違うんです。

別々の川なんです」
 

…なんと、こんなケースもあるのですね。

その後、

その夫婦は、離婚したそうです。
 
 

私たち夫婦の場合は、どうなのでしょうか…。

奥さんの網で捕獲されていたりして…。
 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました